概要 ここ数十年 UNIX ベースのオペレーティングシステムのカーネルは、モノリシックカーネルと呼ばれる形態にて、性能・機能の両要件を満たすように進化し続けてきた。このソフトウェアは、一般的に C言語で記述され、運が良ければ移植可能なプログラムであるにも関わらず、その成熟したソフトウェアの用途はカーネル空間での動作という一点に制限されている。 これらの制約を取り除く目的で、NetBSD の rump kernel の様にモノリシックカーネルのコード (i.e., ドライバー)をライブラリとして構成し、様々な用途で再利用可能なソフトウェアを実現できる、anykernel という仕組みが提案されている。 本セミナーでは、Linux カーネルを題材とし、Linux LibOS プロジェクトと Linux Kernel Library (LKL) プロジェクトにて設計・開発されている、anyker

