フィリピンを舞台に無許可で社債購入を勧誘した金融商品取引法(金商法)違反事件は、約230億円をだまし取ったとみられる巨額詐欺事件へと発展した。「首謀者たちは反省しろ。厳罰を望む」。甘い言葉を信じ、6000万円を失った50代の経営者の男性=東京都=が東京新聞の取材に応じ、こう怒りをにじませる。(西川正志) 27日、警視庁生活経済課に詐欺の疑いで再逮捕されたのは、フィリピンの金融関連業「S DIVISION HOLDINGS(エス ディビジョン ホールディングス)」(SDH社)の実質的経営者、須見一容疑者(45)=兵庫県宝塚市、金商法違反罪で起訴済み=ら男女3人。今月6日に金商法違反容疑で逮捕された男女9人の一部だ。 再逮捕容疑は、2022年11月~2023年2月まで、岐阜県や大阪府の男性4人に社債の購入を持ちかけて、計7300万円をだまし取ったというもの。須見容疑者らは被害者たちに「出資金を

