ChatGPTを使っていて、「どうも回答がしっくりこない」「毎回同じ指示を入力するのが面倒」と感じることはないでしょうか。
実は私もそうでした。しかし、ある「小さな設定」を見落としていただけだったのです。それが「カスタム指示(Custom Instructions)」です。
これを設定した途端、ChatGPTの回答は驚くほどシャープに、そして「私らしく」なりました。まるで、こちらのことを熟知したアシスタントに変わったかのようです。
【今日のワークハックはこんな人におすすめ!】
- ChatGPTを日常的に使っているが、回答が「今ひとつピンとこない」と感じている人
- 「簡潔に」「専門的に」など、毎回同じような指示をプロンプトに加えている人
ChatGPTの「ペルソナ」とは?
もし「ChatGPTが自分の文体やトーン、仕事の進め方を理解してくれたら…」と思ったことがあるなら、「ペルソナ」について考えるべきです。ペルソナとは、ChatGPTがどのように振る舞い、応答するかを定義するプロファイルのようなもの。
OpenAIの用語では、これは「設定」>「パーソナライゼーション」の中にある「カスタム指示」機能によって行われます。
ここには、2つの役割を果たすシンプルな入力欄があります。
- より良い応答を提供するために、ChatGPTにあなたについて何を知っておいてほしいですか?
- ChatGPTにどのように応答してほしいですか?
この欄をじっくり考えて入力することで、ChatGPTは一般的なアシスタントから、協力者へと変わります。新しいチャットごとに、あなたの好みを覚えていてくれるのです。
私が初めてニュースレターのプロジェクトで試したときは、こう設定しました。
あなたはニュースレターのライターで、一般読者向けに、中学2年生レベル(eighth-grade reading level)の平易な言葉で、短いパラグラフを使った実用的な記事を書きます。
「明確で実用的な記事」といった曖昧な表現ではなく、「中学2年生レベル」と具体的にした点に注目してください。
すると突然、ChatGPTの提案が、私の声にずっと近いものになったのです。くどくどと説明しすぎる代わりに、下書きにそのまま放り込めるような、構成の整った読みやすい文章を生成し始めました。
自分だけのChatGPTペルソナを作成する方法
![Screenshot: ライフハッカー[日本版]編集部](https://media.loom-app.com/loom/2025/10/23/c1d165d5-3141-472b-8134-cf69e9d2ec40/original.png?w=1200)
ペルソナの作成は数分で終わります。
「設定」>「パーソナライズ」>「カスタム指示」を開き、入力欄を埋めるだけ。コツは、ChatGPTを情報過多にせずに、具体的に書くことです。テキスト欄には1500文字の制限があります。
例えば、ライターならこう書けます。
あなたはフリーランスのテックジャーナリストで、一般読者向けのチュートリアルや解説記事を書いています。簡潔で実用的なパラグラフと平易な英語を好みます。見出しはNYT(ニューヨーク・タイムズ)のタイトルケースに従ってください。
教師ならこうでしょう。
あなたは忍耐強い教育者で、複雑なトピックを簡単な言葉で説明します。共感できる例え話を使い、各説明の後に短い要約を入れてください。
一度保存すれば、これらの指示は、編集または交換するまで、すべての新しいチャットに自動的に適用されます。
ペルソナを微調整するコツ
素晴らしいペルソナ作りは、一度やったら終わりの作業ではありません。期待外れの結果になることもあります。だから、ChatGPTがあなたの要求をどう解釈しているかに気づきながら、時間をかけて微調整していくのです。
- 具体的に: 「明確に書け」ではなく、「中学2年生レベルで、短いパラグラフを使え」と指示します。
- やってほしくないことを追加する: たとえば、「絵文字は避けて」とか、「引用可能な研究論文に基づいた情報が見つかる場合にのみ、この質問に答えて」といった具合です。
- コンテキストを積み重ねる: 基本のペルソナを変更せずに、動的に役割を重ねることもできます。「あえて反対意見を言う人として振る舞って」と頼むのです。
プロジェクトやトーンが変わるたびに、数週間ごとにペルソナを見直しましょう。ChatGPTも他のAIボットも、間違いを犯すことを忘れずに。
ChatGPTを「自分だけのもの」にする最速の方法
私は今でも完璧なプロンプトの「公式」を見つけることに夢中です。しかし、他の多くの人々と同様、問題はたいてい「コンテキスト(文脈)」に行き着きます。
私が誰で、何を望んでいるのかを知らなければ、ChatGPTのアウトプットは、冗長なものからロボット的なものまで、大きく揺れ動いてしまうのです。
「カスタム指示」は、この問題をある程度解決してくれます。少なくとも、すべてのチャットが「適切な前提」から始まるようになるのですから。
連載「今日のワークハック」では、仕事が速く効率的にこなせる!ツール・アプリ・OSのショートカットや使い方、アイデアをお届けします。
























