11月22日は「いい夫婦の日」だが、夫婦にとってお互いの健康状態は関心事のひとつだろう。生命保険を通じて日本の中小企業を応援するエヌエヌ生命保険は、全国の中小企業経営者を夫に持つ妻を対象とした、妻の立場から見た夫婦の「心身の健康」に関する意識調査を実施して結果を公開した。この調査は、経営者の妻を通して経営者夫婦の健康意識について調べることで、夫婦にとって関心事である「心身の健康」についての現状と課題を浮き彫りにしている。
約7割が夫とお互いの健康について話し合うことがあると回答
経営者の妻が夫とお互いの健康について話し合うことがあるかについては、「はい」と回答したのは68.0%だった。夫婦仲が良いと思うかについては、「はい」と回答したのは68.0%だった。お互いの健康を話し合う人と夫婦仲がいいと思っている人は、ほぼ同数という結果になった。ちなみに夫とお互いの健康について話し合うことがあるに「はい」と回答した204名の経営者の妻のうち、81.9%は「夫婦仲が良い」と回答している。
健康診断を受けるよう勧めている妻は65.7%だが夫は約4割
経営者の妻が夫に定期的に健康診断を受けるように勧めているかでは、「はい」と回答したのは65.7%だった。それに対して妻が夫から定期的に健康診断を受けるように勧められているかについては、「はい」と回答したのは41.7%で24.0ポイントも差があった。実際に定期的に健康診断を受けているかでは、「はい」は66.7%だった。夫が定期的に健康診断を受けているかについても66.7%が「はい」と回答した。
夫から定期的に健康診断を受けるように勧められていると回答した125名の経営者の妻のうち、実際に健康診断を受けていると回答したのは81.6%と高い割合だった。夫に定期的に健康診断を受けるように勧めていると回答した197名の経営者の妻のうち、実際に夫が定期的に健康診断を受けていたのは75.1%だったので、経営者夫婦が健康診断を受診する背景には、配偶者からの勧めが大きいことが推察できる。
約7割の妻は自分の健康のためにしていることがある
経営者の妻が自分の健康のためにしていることがあるかについては、71.3%が「はい」と回答した。経営者の妻に夫が健康のためにしていることがあるか質問すると、「はい」と回答したのは60.0%だった。経営者の妻と夫には11.3ポイントの差があり、経営者の妻の方が健康意識が高かった。夫の健康のためにしていることでは、「はい」と回答したのは62,7%だったのに対して、夫は妻の健康のために何かしてくれるかで「はい」と回答したのは41.3%で、21.4ポイントの差があった。経営者の妻は、自分の健康だけでなく夫の健康にも気を遣っている人が多かった半面、夫側は妻の健康のために何かしている人の割合が低い印象だ。
夫が「心身の健康」のために取り組んでいるトップ3は健康診断、軽度の運動、栄養バランスのとれた食事
経営者の妻に夫が「心身の健康」のためにすでに取り組んでいることを質問すると、1位「健康診断」(32.3%)、2位「軽度の運動」(28.0%)、3位「栄養バランスのとれた食事」(26.3%)という結果だった。自分の「心身の健康」のためにすでに取り組んでいることでは、1位「軽度の運動」(50.3%)、2位「栄養バランスのとれた食事」(49.0%)、3位「健康診断」(42.7%)という結果だった。ランキングの上下はあるが、トップ3は夫婦とも同じ項目になった。
健康維持に使うお金は妻よりも夫の方が多い
経営者の妻が健康維持のために自分が使っているお金の月平均では、44.0%が「わからない」と回答したが、56.0%の平均は1万4649.4円だった。健康維持のために夫が使っているお金の月平均は、61.0%が「わからない」と回答したが、39.0%の平均は1万5729.1円だった。経営者夫婦は、健康維持のために月平均で1万円以上使っていたが、夫の方がより高額だった。
約4割は経営者の妻であることが幸せかわからないと回答
経営者の妻に経営者の妻であることが幸せだと思うか質問すると、「はい」と回答したのは34.7%で、「どちらでもない。わからない」との回答が42.3%ともっとも多い結果になった。一方で夫の役に立っていると思うかという質問では、「はい」と回答したのは67.7%で、一定数の経営者の妻は、夫の役に立っているという自負を持っているようだ。
経営者の妻であることが幸せだと思うかに「はい」と回答した104名のうち64.4%は、夫が妻の健康のために「何かしてくれる」と回答しており、経営者の妻であることが幸せだと思うかに「いいえ」と回答した69名のうち60.9%は、夫が妻の健康のために「何もしてくれない」と回答している。経営者の妻の幸せには、夫が妻の健康のために何かしてくれるという思いやりの行動が関係していることが推測できる。
経営者の妻がストレスを感じるトップ3は家事、夫の言動や振舞い、自分の収入
経営者の妻がストレスを感じていることでは、1位「家事」(33.0%)、2位「夫の言動や振舞い」(26.0%)、3位「自分の収入」(25,0%)という結果になった。年代別では、20代は「家事」、30代は「家事」、40代は「家事」、50代は「人生への漠然とした不安」、60代は「夫の言動や振舞い」、70代は「自分の健康」が1位になったが、どの年代も上位3位には「家事」が入っていた。妻にとっては、世代を問わず家事がストレスになっているようだ。
約6割が悩み事や心配事があるが相談相手は夫
経営者の妻に悩み事や心配事があるかについては、「はい」と回答したのは61.3%だった。さらに普段、悩み事や心配事などを相談できる人は誰かという質問では、内容に関係なく「夫」という回答がもっとも多かった。経営者の妻にとっては、夫が一番の相談相手ということだ。
今回の調査を行ったエヌエヌ生命の林佳寿子氏は、次のようにコメントしている。
「当社では2021年より、「いい夫婦の日」にちなんだ中小企業経営者夫婦に関する意識調査について、毎年テーマを変えて実施しております。「ウェルビーイング」が注目されている昨今、調査では経営者の妻の立場から夫婦の心身の健康意識を通じて、経営者夫婦の関係性や実態を探ってみました。
調査からお互いの健康について意識することが、夫婦仲にも影響しているのではないかということが推察できます。身体の健康について、経営者の妻が自身や夫の健康のために取り組む様子や夫に定期的な健康診断の受診を勧めている様子がうかがえました。配偶者から定期的な健康診断の受診を勧められると、実際に本人の受診につながる傾向もあるようです。
心の健康については、夫が妻の悩み事や心配事の一番の相談相手になっていることがわかりました。お互いの健康について話し合う夫婦は、夫婦仲が良いという傾向からもわかるように、夫婦でお互いを気遣うことが良い夫婦関係を築き、結果的に経営者の妻としての幸せにもつながっているのかもしれません。補足として、経営者の妻として幸せと回答した約9割(88.5%)が、お互いの健康について話し合うという結果もありました。経営者の妻が健康であること、また経営者である夫が健康であることは、家庭はもちろん会社経営にも影響を及ぼすものであり、経営者夫婦にとっては、重要な課題でもあるでしよう」
経営者夫婦にとっては、お互いの健康に関心を持ち、それを話し合う「健康意識」の高さが円満の秘訣になっていることが推察できた。お互いに健康で明るく元気で過ごすことが大切だと改めて確認できる調査だったといえる。
「中小企業経営者の妻に聞く夫婦の「心身の健康」に関する意識調査」概要
調査対象者:全国の中小企業経営者の妻(20代以上、既婚)
※従業員300名未満の規模の会社経営者または従業員のいる自営業者
調査期間:2025年8月29日~2025年9月5日
サンプルサイズ:300名
(20代:29名、30代:71名、40代:50名、50代:50名、60代:50名、70代以上:50名)
調査手法:インターネット調査
調査主体:エヌエヌ生命保険
実査委託先:楽天インサイト
※回答結果はパーセント表示を行っており、小数点以下第2位を四捨五入して算出しているため、各国答の合計が100%にならない場合があります。
https://www.nnlife.co.jp/company/news
構成/KUMU







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