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#logstudy 01 rsyslog入門 1. 2. 2
私は誰
• 氏名: 滝澤 隆史 @ttkzw
• 所属: 株式会社ハートビーツ
▫ MSPやってます
• 何やっている人
▫ メーラMuttの国際化や日本語対応パッチ作者
▫ SpamAssassinの日本語対応パッチ作者
3. 5. syslogとは
• syslogはカーネルやアプリケーションから通知され
たイベント メッセージをsyslogサーバに送り、ロ
グファイルに記録する仕組み
• sendmailのログの仕組みとしてEric Allmanが
syslogデーモンとプロトコルを作った。
• それが他のシステムでも使われて普及してデファク
ト スタンダードになった。
• RFC 3164 "The BSD syslog Protocol"
▫ BSD syslogの実際の動作を後追いでまとめたもの
▫ "Standard"ではなく"Infomational"
6. syslogとは
リレー
(relay)
記録
---
--
-
syslogサーバ ログファイル
(collector)
UNIXソケットあるいは
装置
UDPで一方的に送る。
(device)
通知確認はない。
7. syslogの流れ
アプリケーション
syslog API経由で <30>Feb 18 12:34:56 hostname prog[1234]: content
syslogメッセージ
を出力
設定ファイル /etc/syslog.conf
syslogサーバ *.info;mail.none;authpriv.none /var/log/messages
authpriv.* /var/log/secure
mail.* /var/log/maillog
設定ファイルの mail.info /var/log/mailinfo
ルールに一致した Feb 18 12:34:56 hostname prog[1234]: content
ファイルに記録
ログ
ファイル
8. FacilityとSeverity
• syslogメッセージはメッセージのPriority(優先
度)を示すために、FacilityとSeverityのコードを
持つ
▫ コードはヘッダファイルsyslog.hを参照。
• Facility(ファシリティ)
▫ メッセージの種類を示す。
• Severity(重大度)
▫ メッセージの重大度を示す。
▫ OSによってはこれをPriorityと呼んでいることがある。
• syslog.conf
▫ facility.severityの形式で示す。
▫ 例) mail.info
9. Facility コード Facility 意味
コード Facility 意味
セキュリティ/認証
0 kern カーネル メッセージ 10 authpriv
(プライベート)
ユーザー レベル
1 user 11 ftp FTP
メッセージ
2 mail メール 16 local0 ローカル利用のために予約
3 daemon システム デーモン 17 local1 ローカル利用のために予約
セキュリティ/
4 auth 18 local2 ローカル利用のために予約
認証メッセージ
syslogサーバーの
5 syslog 19 local3 ローカル利用のために予約
内部生成メッセージ
6 lpr ラインプリンター 20 local4 ローカル利用のために予約
7 news ネット ニューズ 21 local5 ローカル利用のために予約
8 uucp UUCP 22 local6 ローカル利用のために予約
9 cron クロック デーモン 23 local7 ローカル利用のために予約
10. Severity
コード Serverity 意味
0 emerg 致命的。システムが利用不能。
1 alert 警戒。すぐに行動しろ。
2 crit 危機的
3 err エラー
4 warning 警告
5 notice 通知
6 info 情報提供
7 debug デバッグ レベルのメッセージ。
11. syslogメッセージの構造
大項目 小項目 例 説明
PRI <30> Priority(Facility, Severity)※
HEADER TIMESTAMP Feb 18 12:34:56 タイムスタンプ
HOSTNAME hostname ホスト名
MSG TAG prog プログラム名やプロセス名
CONTENT [1234]: content メッセージの内容
※PRIはFacilityのコードを8倍して、Severityのコードを加えた十進数の値
を<>で囲ったもの。deamon(3)とinfo(6)の場合は3×8+6で30となり、
PRIの値としては"<30>"となる
<30>Feb 18 12:34:56 hostname prog[1234]: content
12. 13. syslog.confの書き方
• ルールはセレクタとアクションから構成される。
▫ 例)mail.info /var/log/mailinfo
▫ "mail.info"がセレクタ
▫ "/var/log/mailinfo"がアクション
▫ セレクタとアクションの間はタブ文字で区切る。
• セレクタに一致したメッセージをアクションに示し
た出力先に出力する。
• ルールに一致したからといって、そこで評価を停止
することはない。以降のルールも評価する点に注意。
• "#"で始まる行と空行は無視される。
14. 15. 16. アクション
アクションの形式 アクションの内容
/var/log/filename 指定したファイル名のファイルに出力する。
|fifoname 名前付きパイプに出力する。
/dev/devicename 端末やコンソールに出力する。
@hostname 別のホストへUDPでメッセージを転送する。
username1,username2,,,, ユーザーの端末にメッセージを表示する。
ログインしている全てのユーザーの端末に
*
メッセージを表示する。
17. 18. 19. 従来のsyslogの問題点
• セレクタの制御
▫ セレクタではFacilityとSeverityによる制御しかで
きない。
▫ アプリケーション毎や送信元のホスト名毎などに
よる制御はできない。
• ログのローテーション
▫ 自身ではログのローテーションができない。
20. 従来のsyslogの問題点
• ディスクI/Oの処理が非効率
▫ ログファイルへの出力時にディスクに対して
fsyncして確実にディスクに書き出そうとする。
▫ ログの出力頻度が非常に多い場合には,システム
全体の性能が大幅に低下する。
▫ sysklogdの拡張機能として、アクションの先頭に
"-"を付けて、非同期書き込みにすることもできる。
▫ 効率的に安全にディスクに書き出す機能が無い。
21. 代替のsyslogデーモン
• syslog-ng
▫ 従来のsyslogサーバとの設定ファイルの互換性が
ない。
• rsyslog
▫ sysklogdからフォークしたため、syslogサーバと
の互換性をある程度維持しつつ、様々な拡張を
行っている。
▫ 最新のLinuxディストリビューションの多くが
rsyslogを使っている。
23. 24. rsyslogの特徴
• メッセージ転送の信頼性の向上
▫ TCP
TCPによるsyslogメッセージの転送に対応
TLSによる通信路の暗号化にも対応
▫ RELP
RELP(Reliable Event Logging Protocol)に対応
▫ RFC 3195
RFC 3195 "Reliable Delivery for syslog"の受信の
み対応
rawプロファイルには完全対応
COOKEDプロファイルは実験ステータス
25. rsyslogの特徴
• ログファイルの扱いの改善
▫ 2GB以上のログファイルに対応
ただし、OSの制限を超えるものではない
▫ ログのローテーションに対応
ログファイルが指定したファイルサイズになったと
きに、ログをローテーションできる
▫ 動的ファイル名に対応
出力先のファイルのファイル名を動的に生成できる
ため、日ごとにファイル名を変えることもできる。
26. 27. 28. 29. rsyslogの歴史
• 2001年: sysklogd 1.4.1
▫ このリリース以降はほとんど保守されなくなった。
▫ 次のバージョン1.5.0は2007年にリリースされた。
• 2004年:
▫ Rainerがsysklogdの改良に取りかかる。
▫ sysklogdからフォークしてrsyslogプロジェクト
となる。
▫ 信頼できるメッセージ転送を実装し、後方互換性
を維持して、sysklogdをそのまま置き換えること
目指した。
30. 31. 32. rsyslogの歴史
• 2008年11月: rsyslog 3.20 [v3-stable]
▫ 現在のrsyslogと同じ構造になった。
プラグイン モジュール化
プラグイン モジュールにより機能を拡張できる。
▫ 後方互換性が一部失われている。
設定ファイルの形式としてはディレクティブの記述
が必要
sysklogd由来のオプションは非推奨になった。
ただし、後方互換モードのオプションあり
rsyslogd -c0
33. rsyslogの現在
• v6
▫ rsyslog 6.3.7 (v6-devel)
▫ rsyslog 6.2.0 (v6-stable)
• v5
▫ rsyslog 5.9.5 (v5-devel)
▫ rsyslog 5.8.7 (v5-stable)
• v4
▫ rsyslog 4.8.0 (v4-stable)
34. 37. 38. 39. 設定ファイルの挿入
• $IncludeConfigディレクティブにより別の設定
ファイルの内容を読み込んでその位置に挿入す
る。
• 利用目的の例
▫ ソフトウェア毎に設定ファイルを用意する。
• 記述方法
▫ $IncludeConfig ファイル名
▫ 例)
$IncludeConfig /etc/rsyslog.d/*.conf
/etc/rsyslog.d/*.confファイルを読み込む
40. 設定ファイルの例(RHEL 6)
/etc/rsyslog.conf
$ModLoad imuxsock.so
$ModLoad imklog.so
モジュールのロード
$ModLoad imudp.so ディレクティブ
$UDPServerRun 514
$ActionFileDefaultTemplate RSYSLOG_TraditionalFileFormat
*.info;mail.none;authpriv.none;cron.none /var/log/messages
authpriv.* /var/log/secure
mail.* -/var/log/maillog
cron.* /var/log/cron ルール
*.emerg *
uucp,news.crit /var/log/spooler
local7.* /var/log/boot.log
41. 設定ファイルの例(Ubuntu 11.10)
/etc/rsyslog.conf
$ModLoad imuxsock
$ModLoad imklog モジュールのロード
$ModLoad imudp
$UDPServerRun 514
$ActionFileDefaultTemplate RSYSLOG_TraditionalFileFormat
$RepeatedMsgReduction on
ディレクティブ
$FileOwner syslog
$FileGroup adm
$FileCreateMode 0640
$DirCreateMode 0755
$Umask 0022
$PrivDropToUser syslog
$PrivDropToGroup syslog
$IncludeConfig /etc/rsyslog.d/*.conf
42. 設定ファイルの例(Ubuntu 11.10)
/etc/rsyslog.d/50-default.conf
auth,authpriv.* /var/log/auth.log
*.*;auth,authpriv.none -/var/log/syslog
cron.* /var/log/cron.log
daemon.* -/var/log/daemon.log
kern.* -/var/log/kern.log
mail.* -/var/log/mail.log
mail.err /var/log/mail.err ルール
*.emerg *
daemon.*;mail.*;¥
news.err;¥
*.=debug;*.=info;¥
*.=notice;*.=warn |/dev/xconsole
44. 45. モジュールのロード
• $ModLoad モジュールのファイル名
▫ モジュールをロードし、その機能を有効にする。
• 例)
▫ $ModLoad imuxsock.so
UNIXドメインソケットでのメッセージ受信の機能
を有効にする。
▫ $ModLoad imklog.so
カーネルロギングの機能を有効にする。
▫ $ModLoad immark.so
"--MARK--"メッセージの出力機能を有効にする。
46. モジュールのロード
• モジュール特有のディレクティブはモジュールを
ロードした後の行に記述する。
• 例1)
▫ $ModLoad imudp.so
UDPでのメッセージ受信の機能を有効にする。
▫ $UDPServerRun 514
UDPのポート番号を指定する。
• 例2)
▫ $ModLoad imtcp.so
TCPでのメッセージ受信の機能を有効にする。
▫ $InputTCPServerRun 514
TCPのポート番号を指定する。
48. 49. テンプレート
• テンプレートの定義例
▫ $template TraditionalFormat,
"%TIMESTAMP% %HOSTNAME% %syslogtag%%msg%¥n"
%で囲まれた文字列はプロパティであり、syslog
メッセージの情報に置き換えられる。
%TIMESTAMP% → タイムスタンプ
%HOSTNAME% → ホスト名
%syslogtag% → タグ
%msg% → メッセージ
• テンプレートの利用例
▫ *.* /var/log/trad.log;TraditionalFormat
50. テンプレートと動的ファイル名
• 出力先のファイル名をテンプレートで定義する
ことで動的なファイル名のファイルにメッセー
ジを出力する
• テンプレートの適応方法
▫ アクションに「?テンプレート名」を記述
• テンプレートの定義例
▫ $template DynFile,"/var/log/hosts/%HOSTNAME%.log"
• テンプレートの利用例
▫ *.* ?DynFile
51. 52. 参考)プロパティ
プロパティ 説明
msg syslogメッセージ内の内容部
hostname syslogメッセージ内のホスト名
syslogtag syslogメッセージ内のタグ
programname syslogメッセージ内のタグ(タグがprog[1234]のとき
はprog)。BSD syslogでの本来のタグ。
pri-text PRI部のテキスト表現(facility.severity)
syslogfacility-text facilityのテキスト表現
syslogseverity-text severityのテキスト表現
timegenerated syslogメッセージの受信日時。高精度。
timereported, syslogメッセージ内のタイムスタンプ。
timestamp
53. 復習)syslogメッセージの構造
大項目 小項目 例 説明
PRI <30> Priority(Facility, Severity)※
HEADER TIMESTAMP Feb 18 12:34:56 タイムスタンプ
HOSTNAME hostname ホスト名
MSG TAG prog プログラム名やプロセス名
CONTENT [1234]: content メッセージの内容
※PRIはFacilityのコードを8倍して、Severityのコードを加えた十進数の値
を<>で囲ったもの。deamon(3)とinfo(6)の場合は3×8+6で30となり、
PRIの値としては"<30>"となる
<30>Feb 18 12:34:56 hostname prog[1234]: content
54. 参考)プロパティのオプション
オプション 説明
drop-last-if メッセージの最後のLFを落とす。
date-mysql mysqlの日時の形式
date-rfc3164 古典的なsyslogの日時の形式
例)Jan 1 12:34:56
date-rfc3339 RFC 3339の日時の形式。高精度。
例)2012-01-23T12:34:56.123456+09:00
secpath-drop スラッシュ"/"を落とす。動的ファイル名に用いる。
sedpath-replace スラッシュ"/"を"_"に置換。動的ファイル名に用いる。
55. 参考)タイムスタンプ
• タイムスタンプの形式
▫ RFC3164で定義されたタイプスタンプ
Jan 1 12:34:56
syslogの形式
テンプレートのプロパティのオプション"date-rfc3164"
▫ 高精度のRFC3339形式のタイムスタンプ
2012-01-23T12:34:56.123456+09:00
rsyslogのデフォルト
テンプレートのプロパティのオプション" date-rfc3339"
• タイムスタンプには2種類ある
▫ syslogメッセージ内のタイムスタンプ
テンプレートのプロパティの"%timereported%"
<30>Feb 18 12:34:56 hostname prog[1234]: content
▫ syslogメッセージを受信した日時
テンプレートのプロパティの"%timegenerated%"
56. 58. アウトプット チャネル
• アクションに対して様々な処理を行うことを目指し
た機能。
• 現状ではファイルとファイルの最大サイズに対する
処理しかできない。
• 例)ログのローテーション
▫ アウトプット チャネルの定義
$outchannel log_rotation,/var/log/foo.log,
10000000,/home/me/./log_rotation_script
▫ ルールの記述
*.* :omfile:$log_rotation
▫ スクリプト: /home/me/log_rotation_script
mv -f /var/log/foo.log /var/log/foo.log.1
60. 61. ルール
• 行末にバックスラッシュ"\"を記述すると複数
行に分けて記述できる。
▫ 例)
*.=info;*.=notice;*.=warn;¥
auth,authpriv.none;¥
cron,daemon.none;¥
mail,news.none -/var/log/messages
• セレクタとアクションの間の区切り文字にはタ
ブ文字とスペースが使える。
62. セレクタ
• facilityに"*"を記述すると全てのfacilityに一致
する
• severityに"none"を記述するとそのfacilityに一
致しない。
• セレクタ内で右側に記述したものは左側を上書
きする
▫ 例)*.info;mail.none;authpriv.none
▫ severityがinfoのメッセージ。
▫ ただし、facilityがmailとauthprivのものを除く。
63. 64. 66. 67. プロパティ ベース フィルタ
• プロパティが条件に一致するかで判断する
• 記述形式
▫ :property, [!]compare-operation, "value"
property
テンプレートのときに説明したプロパティ
compare-operation
比較演算子
"value"
比較対象の値
「"」は「¥"」に、「¥」は「¥¥」にエスケープする。
68. プロパティ ベース フィルタ
- プロパティ -
プロパティ 説明
msg syslogメッセージ内の内容部
hostname syslogメッセージ内のホスト名
syslogtag syslogメッセージ内のタグ
programname syslogメッセージ内のタグ(タグがprog[1234]のとき
はprog)。BSD syslogでの本来のタグ。
pri-text PRI部のテキスト表現(facility.severity)
syslogfacility-text facilityのテキスト表現
syslogseverity-text severityのテキスト表現
timegenerated syslogメッセージの受信日時。高精度。
timereported, syslogメッセージ内のタイムスタンプ。
timestamp
69. プロパティ ベース フィルタ
- 比較演算子 -
比較演算子 説明
contains プロパティに値が含まれているか確認する。
isempty プロパティが空であるか確認する。
isequal プロパティが値に等しいかを比較する。
startswith プロパティが値で始まっているか確認する。
regex POSIX BRE正規表現に対して比較する。
ereregex POSIX ERE正規表現に対して比較する。
! 演算子の前につけて否定を意味する。
70. プロパティ ベース フィルタの例
• "error"という文字列を含んでいるsyslogメッ
セージをerror.logに出力する。
▫ :msg, contains, "error" /var/log/error.log
71. 式ベース フィルタ
• 複雑な条件式を記述できる。
▫ RainerScript
http://www.rsyslog.com/doc/rainerscript.html
• 記述形式
▫ if expr then
if
フィルタの開始
expr
条件式
then
フィルタの終わり
thenの後にアクションを記述する。
72. 式ベース フィルタの条件式
• 条件式
▫ 括弧"()"内の式
▫ not, unary minus
▫ *, /, % (剰余)
▫ +, -, & (文字の結合)
▫ ==, !=, <>, <, >, <=, >=, contains
(strings!), startswith (strings!)
▫ and
▫ or
73. 式ベース フィルタの関数
• 関数
▫ getenv(str)
文字列の環境変数を返す。
▫ strlen(str)
文字列の長さを返す。
▫ tolower(str)
文字列を小文字に変換して返す。
74. 76. アクション(従来)
アクションの形式 アクションの内容
/var/log/filename 指定したファイル名のファイルに出力する。
|fifoname 名前付きパイプに出力する。
/dev/devicename 端末やコンソールに出力する。
@hostname 別のホストへUDPでメッセージを転送する。
username1,username2,,, ユーザーの端末にメッセージを表示する。
ログインしている全てのユーザーの端末にメッ
* セージを表示する。
77. アクション
アクションの形式 アクションの内容
@@hostname 別のホストへTCPでメッセージを転送する。
:modname:params 出力モジュールにメッセージを出力する。
>dbhost,dbname,dbuser,
dbpassword データベースにメッセージを出力する。
~ メッセージを破棄する。
$channelname 出力チャネルにメッセージを出力する。
?filename 動的なファイル名のファイルに出力する。
^program_filename サブシェルでプログラムを実行する。
78. アクション
• IPv6対応
▫ @[2001:db8:dead:beef::14]
▫ @@[2001:db8:dead:beef::14]
• ポート番号
▫ @192.0.2.1:10514
▫ @@192.0.2.1:10514
▫ @[2001:db8:dead:beef::14]:10514
▫ @@[2001:db8:dead:beef::14]:10514
79. アクション
• テンプレート
▫ アクションに「;テンプレート名」を付けると、
メッセージの出力にテンプレートが適応される。
▫ 例)
:ommysql:dbhost,dbname,user,password;dbtemplate
81. TCPとキューイング
• TCPでsyslogメッセージを転送すると、TCPである
ため、転送先のsyslogサーバのダウンを検知できる。
• 転送先のサーバがダウンしたら、キューイングして、
復活したら再送する。
• 下記はRHEL6のrsyslog.confの例
$WorkDirectory /var/spool/rsyslog # where to place spool files
$ActionQueueFileName fwdRule1 # unique name prefix for spool files
$ActionQueueMaxDiskSpace 1g # 1gb space limit (use as much as possible)
$ActionQueueSaveOnShutdown on # save messages to disk on shutdown
$ActionQueueType LinkedList # run asynchronously
$ActionResumeRetryCount -1 # infinite retries if host is down
*.* @@remote-host:514
83. プラグイン モジュール
• プラグイン モジュールにより機能を拡張できる。
• パッケージシステムからrsyslogをインストール
したときには、全てのモジュールが提供されて
いるわけではない点に注意。
• 入力系のインプット モジュールと出力系のアウ
トプット モジュールをここで紹介する。
84. インプット モジュール
モジュール 説明 バージョン
imfile テキストファイルをsyslogメッセージに変換する。
imrelp RELPによるsyslogメッセージを受信する。
imudp UDPでsyslogメッセージを受信する。
imtcp TCPでsyslogメッセージを受信する。
plain TCP syslog経由でsyslogメッセージを受信す 4.7.3,
imptcp
る。 5.5.8
Kerberos 5の暗号化と認証を使った保護された
imgssapi
ネットワークでsyslogメッセージを受信する。
85. インプット モジュール
モジュール 説明 バージョン
immark マークメッセージ「--MARK--」を出力する。
imklog カーネルログからメッセージを読む。
imuxsock UNIXソケットでsyslogメッセージを受信する。
im3195 RFC 3195によるsyslogメッセージを受信する。
impstats rsyslogの内部カウンタの定期的な統計情報を提供 5.7.0,
する。 6.1.1
86. アウトプット モジュール
モジュール 説明 バージョン
omsnmp SNMPトラップとしてsyslogメッセージを送信す
る。
omstdout 標準出力にメッセージを出力する。 4.1.6
omrelp 信頼性のあるRELPプロトコルによるsyslogメッ
セージを送信する。
omruleset 別のルールセットにメッセージをフォワードする。5.3.4
omgssapi Kerberos 5の暗号化と認証を使った保護された
ネットワークでsyslogメッセージを受信する。
ommysql MySQLのデータベースに出力する。
ompgsql PostgreSQLのデータベースに出力する。
omlibdbi libdbi経由でデータベースに出力する。
87. アウトプット モジュール
モジュール 説明 バージョン
ommail メール経由でsyslogメッセージを送信する。 3.17.0
omprog プログラムの標準入力にメッセージを出力する。 4.3.0
omoracle Oracleのデータベースに出力する。 4.3.0
omudpspoof 偽装した送信アドレスでUDPでメッセージを送 5.1.3
信する。
omuxsock UNIXドメインソケットにメッセージを出力する。 4.7.3,
5.5.7
omhdfs HadoopのHDFS上のファイルにメッセージを出 5.7.1
力する。
88.